胃癌患者の10年生存率及び10年以上生存例の検討
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概要
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1965年1月から1972年12月までの、現時点で10年以上経過をみた胃癌82例について、その10年生存率と10年生存例の検討を行い下記の結論を得た。1.胃癌82例の5年粗生存率は36.6%(30/82)、10年粗生存率は30.5%(25/82)と予想外に悪かった。更に、10年以上生存した25例のその後の5年後の実測生存率は50.9%であり、10年以上経ても安心ならない癌であることを証明している。2.転移は82例中59例(72%)に出現しているが、その内訳は、初診時27%、術後5年以内29%、5年以降16%で、1O年経てから4例、13年経てから2例の出現をみている。3.1O年以上生存例は、大部分lowg rade、low stageであったが、逆にlow grade、low stageであっても全てが長期生存が可能というわけではなく、low grade、low stage 36例の5年粗生存率は58%、10年粗生存率は50%であった。low grade、low stageは長期生存のための必要条件であるが、十分条件ではなかった。以上より、胃癌においては、十分長期の経過観察が必要であり、更に術後の予防投与の必要性も主張した。
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
著者
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古畑 哲彦
国立横須賀病院
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里見 佳昭
横須賀共済病院
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福田 百邦
横須賀共済病院泌尿器科
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福岡 洋
横浜南共済病院 病理検査科
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大島 博幸
横浜市立大学 泌尿器科
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西村 隆一
横浜市大
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石塚 栄一
横浜赤十字
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西村 隆一
横浜市立大学 泌尿器科
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中橋 満
横浜市立大学 泌尿器科
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中橋 満
横須賀共済病院
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石塚 栄一
横浜赤十字病院泌尿器科
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福島 修司
横浜市立市民病院泌尿器科
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吉邑 貞夫
小田原市立病院泌尿器科
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吉邑 貞夫
横浜市立大腎癌研究グループ
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石塚 栄一
横浜赤十字病院切
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近藤 猪一郎
神奈川県立がんセンター
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近藤 猪一郎
神奈川県成人病センター
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仙賀 裕
横須賀共済病院泌尿器科
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吉邑 貞夫
小田原市立
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