Dimethylsulfoxide膀胱内注入によるマウス膀胱発癌の促進効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
マウス膀胱癌発生過程におけるDimetylsulfoxideの膀注作用を検討した. 実験1:55頭の雌C3H/Heマウスに0.05%のBBNを飲料水として8週間与えた.そして第9週目にマウスを25頭ずつの二つの群に分け,ネンブタール麻酔下に99%以上の純度のDMSO,0.1mlを,第1群には週1回の間隔で合計10回腸注した.第2群は膀注を行わない対照群とした.そして実験開始後30週間後に,全てのマウスを屠殺して膀胱を切除し,病理組織学的に比較検討した. その結果,99%以上の純度のDMSOを膨注した第1群の膀胱癌の頻度は93.7%(15/16)であって,第2群の頻度は27.2%(6/22)であり,二つの群間に有意差を認めた. 実験2:125頭マウスを2群に分け,最初の群には0.05%のBBNを5週間与えた.残りの群にはBBNを与えなかった.実験開始後6週間目に,BBNを与えた群は,さらにそれぞれ28,26,27頭より成る第1,2,3群に分けた.BBNを与えなかった群も,21および18頭より成る第4群と第5群に分けた.そして第1,4群には実験開始より6週目より13週目まで,週1回の割合でネンブタール麻酔下に0.05mlのDMSO(純度99,0%以上)を膀注した.一方,第2群には0.05ml蒸留水の膀注を,同様に行った.第3,4群はネンブタール麻酔のみを行い,膀注は行わなかった.マウスは14週目と30週目に屠殺し,膀胱を病理組織学的に比較検討した. その結果,群全体の膀胱癌の発生頻度は,第1群で6/25(25%),第2群で0/22(0%),第3群で0/25(0%),第4群で0/20(0%),そして第5群では0/18(0%)であった.即ち第1群と他の群との間に,膀胱癌の頻度に有意の差を認めた(p<0.05). 以上二つの実験結果から,DMSOの膀注は,マウスの膀胱癌発生に対してプロモーション効果のあることを示唆した.
- 社団法人日本泌尿器科学会の論文
- 1992-09-20
著者
-
赤座 英之
筑波大学医学専門学群外科学
-
垣添 忠生
国立がんセ病泌
-
鳶巣 賢一
国立がんセンター中央病院 泌尿器科
-
佐々木 明
茨城県立中央病院茨城県地域がんセンター泌尿器科
-
野口 良輔
筑波nmp研究会
-
野口 良輔
筑波大学 泌尿器科
-
大谷 幹伸
茨城県立中央病院茨城県地域がんセンター泌尿器科
-
大谷 幹伸
筑波大学医学専門学群臨床医学系泌尿器科
-
宮永 直人
筑波大学医学専門学群臨床医学系泌尿器科
-
野口 良輔
筑波大学医学専門学群臨床医学系泌尿器科
-
佐々木 明
筑波大学医学専門学群臨床医学系泌尿器科
-
小磯 謙吉
筑波大学医学専門学群臨床医学系泌尿器科
-
田中 良典
国立がんセンター泌尿器科
-
垣添 忠生
国立がんセ
関連論文
- S13 ガイドラインからみた臨床病期C前立腺癌の治療戦略(臨床病期C前立腺癌の治療戦略,第96回日本泌尿器科学会総会)
- 表在性膀胱腫瘍に対する Adriamycin 再発予防膀胱腔内注入療法第4次研究(術前注入療法の再発予防効果)結果報告
- APP-075 CXXC4の発現低下は腎細胞癌の悪性度、進展に関与する(副腎腫瘍・腎腫瘍/基礎,総会賞応募ポスター,第96回日本泌尿器科学会総会)
- APP-029 リポソームベクターと結核菌細胞壁成分による新規BCG製剤のマウス膀胱癌皮下接種モデルにおける抗腫瘍効果の検討(尿路上皮腫瘍・精巣腫瘍/基礎,総会賞応募ポスター,第96回日本泌尿器科学会総会)
- WS4 座長のことば(新薬総括:新薬を理解しどう使い分けるか,第96回日本泌尿器科学会総会)
- インターフェロンα感受性株及び耐性株におけるヒト腎細胞癌培養細胞抽出液中タンパク質発現のプロテインチップによる解析
- Aberrant promoter methylation of the DAL-1gene in renal clear cell carcinoma
- APP-002 新規DDS抗癌剤SN-38内包ミセル-NK012の腫瘍血管増生腎細胞癌モデルにおける抗腫瘍効果(第95回日本泌尿器科学会総会)
- Dimethylsulfoxide膀胱内注入によるマウス膀胱発癌の促進効果
- MP-673 膀胱全摘術における切開創の違いによる手術侵襲の検討(一般演題ポスター,第94回日本泌尿器科学会総会)
- OP-186 良好な生検所見を有するstage T1c前立腺癌に対する暫時PSA監視療法 : 厚生労働省がん研究(11-10)本調査群の解析結果(一般演題口演,第94回日本泌尿器科学会総会)
- 神経温存を意図しない根治的前立腺全摘除術においてsurgical margin確保のための神経血管束に対するアプローチの改良
- 前立腺癌における根治目的の放射線照射の適応とは?
- 膀胱前立腺全摘step section標本における前立腺significant cancerに対してPSA-ACTはPSAを超えるか
- 腎癌の画像診断における一考察 : Color Doppler USとDynamic CTの解離現象は何を意味するのか?
- 医療経済を含めた前立腺全摘後患者のFollow-up
- 進行精巣腫瘍における根治可能な化学療法は, 最少何コースか? : 第86回日本泌尿器科学会総会
- 前立腺部尿道に進展をきたす表在性膀胱腫瘍の検討 : 第86回日本泌尿器科学会総会
- 膀胱尿道合併切除を実施した男性膀胱癌症例における同時性前部尿道癌の危険因子に関する検討
- 表在性尿管がんに対する患側腎保存的手術検討
- 膀胱前立腺全摘標本を用いた前立腺偶発癌の検討
- dynamic CTでhigh densityを呈さない小さな腎細胞がんの特徴
- 根治的前立腺全摘除術における術前神経温存症例の選択
- 根治的前立腺全摘術 : 術後尿失禁の検討
- 前立腺全摘除後の尿失禁と尿流動態検査の検討
- 恥骨後式前立腺全摘除術の術中超音波断層撮影の試み
- 非淡明細胞型腎細胞癌の予後
- 細胞免疫療法としての骨髄非破壊的な同種末梢血幹細胞移植(ミニ移植)を施行した転移性腎細胞癌の9症例
- 神経温存を意図しない前立腺広汎切除術の検討
- 神経温存を意図しない前立腺広汎切除術 その手技
- T1b膀胱癌の初期治療法の検討
- 進行精巣腫瘍に対するAdjuvant抗癌剤化学療法の検討
- N-Butyl-N-(4-Hydroxybutyl) nitrosamineによるマウス膀胱癌の進展に対する陽子線照射の効果
- MP-326 pT3b-4、pN+症例に対する前立腺全摘術後、即時内分泌療法施行症例の長期成績(一般演題ポスター,第94回日本泌尿器科学会総会)
- OP-290 前立腺癌診断におけるCarbon-11-choline PETの有用性に関する検討(一般演題口演,第94回日本泌尿器科学会総会)
- OP-016 前立腺全摘術における陰茎海綿体神経温存の適応(一般演題口演,第94回日本泌尿器科学会総会)
- 膀胱全摘除後回腸利用代用膀胱への尿路上皮癌の上皮内進展を示した1例(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 精阜脇生検による膀胱がんの前立腺浸潤の診断(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 転移のない腎癌に対する手術症例の検討 : 適切な経過観察のために(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 浸潤性膀胱癌に対する術前補助化学療法の効果,および治療反応性に基づく浸潤性膀胱癌の形態的分類
- 前立腺癌根治症例におけるリンパ節転移と予後
- 前立腺癌に対する内視鏡を用いた腹膜外的アプローチによる骨盤内リンパ節郭清術の検討
- 導尿型代用膀胱における尿禁性メカニズムに関する検討
- 自然排尿型代用膀胱形成予定患者に対する勃起神経温存膀胱全摘除術
- 尿管原発の小細胞癌の1例 : ワークショップII : 泌尿器科領域における新しい物理的治療法 : 第57回東部総会
- 表在性膀胱癌および膀胱上皮内癌に対するBCG東京172株の膀胱内注入療法の抗腫瘍効果と再発予防効果の検討
- マウス膀胱壁内移植癌に対する抗癌剤とカルシウム拮抗剤の併用効果
- マウス膀胱癌(BBN誘発癌および膀胱粘膜下移植癌)に対するTNFとCisplatinの併用効果の検討
- がん対策基本法
- これからの日本のがん対策のあり方
- わが国のがん診療の現状と課題
- 泌尿器がん
- Bisulfite-PCR-SSCP (BiPS) による癌関連遺伝子のメチル化の解析
- シンポジウムS3:遺伝子関連技術の臨床応用 蛍光シークエンサーによる遺伝子不安定性の解析
- 蛍光検出-SSCP法による, 類似の塩基配列を有する遺伝子のmRNAの割合の測定 : サイクロオキシゲナーゼアイソザイムへの応用
- 蛍光検出-SSCP法による, 類似の塩基配列を有する遺伝子のmRNAの割合の測定
- 腎盂尿管癌の治療効果判定基準
- 膀胱癌の治療効果判定基準
- 司会の言葉 : 進行泌尿器科癌の手術療法 : その適応と限界
- II-B-1 漢方方剤の膀胱発癌プロモーション抑制作用
- 膀胱癌から見た重複癌
- 膀胱発癌 (癌′82) -- (化学発癌)
- 泌尿器癌--腎癌,膀胱癌,前立腺癌 (早期癌--診断から予後まで)
- HST-1/FGF-4による雄性生殖細胞の細胞死の抑制機構
- C57BLマウス膀胱癌発生に対するBCGの膀胱内注入療法の検討
- PP-662 膀胱癌に対する根治的膀胱前立腺全摘術標本に見られた前立腺偶発癌の臨床病理学的特徴ならびにPSA値との関係(発表・討論,一般演題ポスター,第98回日本泌尿器科学総会)
- 浸潤性膀胱癌に対する単独治療としての膀胱全摘術はどこまで有用か
- 細胞免疫療法としての骨髄非破壊的な同種末梢血幹細胞移植(ミニ移植)を施行した転移性腎癌の7症例
- ホルモン療法抵抗性前立腺癌に対する樹状細胞療法 : APC8015(第1相臨床試験)
- 集学的治療を行ったα-fetoprotein産生stage IV腎細胞癌の1例
- 前立腺癌に対する性機能温存手術に関連したアンケート調査 : Survival or potency?
- 膀胱がんの尿中剥離細胞からの9番、17番染色体LOH解析の診断的有用性
- APP-042 時点特異的アンドロゲン抑制による前立腺発癌抑制と酸化状態の関連(総会賞応募ポスター,第94回日本泌尿器科学会総会)
- 高コレステロール食の酸化ストレスによる前立腺発癌促進効果 : ACI/Seg ラットを用いた検討(第93回日本泌尿器科学会総会)
- ACI/Seg ratの前立腺発癌におけるアンドロゲン依存性の検討
- 小切開を併用した腹腔鏡下腎尿管全摘除術の経験
- 女性尿道の解剖学的検討と自然排尿型代用膀胱作成の可能性 : 第80回日本泌尿器科学会総会
- ラット前立腺発癌における2世代にわたる高脂肪食投与の影響のFCMによる検討 : 第80回日本泌尿器科学会総会
- 日本における性感染症サーベイランス : 2002年度調査報告
- insignificant cancerと診断された前立腺癌の臨床病理像の検討
- StageII 以上の悪性胚細胞腫に対するシスプラチン、エトポシドによる2剤併用化学療法変法の検討
- 膀胱がん併発上部尿路がんもしくは尿管下端浸潤がんにおける治療方針
- 当センターにおける副腎癌の検討
- 浸潤性膀胱癌に対する膀胱全摘施行症例の検討 : リンパ節転移は予後にどういう影響を与えるか?
- 尿路上皮がんに対する化学療法の反応性と予後の検討
- 根治断念尿路上皮癌症例に対するMVAC維持療法・第2報
- リンパ節転移陽性であった膀胱全摘術施行症例の予後
- 根治断念尿路上皮癌症例に対する,維持療法としてのM-VAC変法間歇治療
- 術前・術後内分泌療法を併用した前立腺摘除術の意義 : 特にpT3pN0-1M0症例のoverall survivalをendpointとして
- 細胞免疫療法としての骨髄非破壊的な同種末梢血幹細胞移植(ミニ移植)を施行した転移性腎癌の3症例 : a preliminary report
- 浸潤性膀胱移行上皮癌におけるNeoadjuvant化学療法の意義
- 移行上皮癌の予後は膀胱全摘術前にどこまで予測できるか
- 確定診断に至らない小さな腎腫瘍に対する治療方針について
- 表在性膀胱癌に対するBCG膀胱内注入療法後の浸潤癌に関する検討 : 第80回日本泌尿器科学会総会
- 1.膀胱癌の尿細胞診成績と細胞形態学的、組織学的検索(移行上皮腫瘍の診断と分類, キーノートスピーカー, ラウンドテーブルディスカッション(III), 第23回日本臨床細胞学会総会)
- 前立腺全摘除術に対する経直腸的超音波検査とSeXtant systematic core biopsyの意義と有用性
- 日本における性感染症(STD)サーベイランス : 2001年度調査報告
- 健常ボランティアーを対象にした大豆イソフラボン血中濃度の世代間調査(第93回日本泌尿器科学会総会)
- 日本における性感染症(STD)流行の実態調査 : 2000年度のSTD・センチネル・サーベイランス報告
- ラット膀胱閉塞モデルにおける機能的及び免疫組織化学的検討 : Functional and Immunohistochemical Analysis on Rat Obstructed Bladder