南部北上帯-早池峰構造帯と黒瀬川帯 : "古領家帯"(古領家帯と黒瀬川帯の構成要素と改変過程)
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概要
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南部北上帯-早池峰構造帯と黒瀬川帯は, ともに先シルル紀基盤と浅海成古・中生界の分布で特徴づけられる地体で, 黒瀬川帯がペルム紀〜三畳紀付加体をともなうという違いを除けば, 岩石構成や層序はよく似ている.両者は, 古生代以降白亜紀まで同一の古生物地理区に属していたので, ほぼ同一のテクトニックセッティングの, 近接した位置にあったと考えられる."古領家帯"と南部北上帯-早池峰構造帯・黒瀬川帯とは, 前者の"ペルム紀"花崗岩類の放射年代や^<87>Sr/^<86>Sr初生値が後2者のペルム紀礫岩中の花崗岩礫のそれらに類似すること以外に類似点はみられない.とくに, 後2者を特徴づける先シルル紀基盤岩類や浅海成古生界が前者には全く認められないので, "古領家帯"を南部北上帯の延長と考えるのは困難である.飛騨外縁帯も, 南部北上帯の古生界層序との間に一部類似があるが, 少なくとも中生代には両者は異なったテクトニックセッティングの遠く離れた位置にあったと考えられる.
- 2000-03-15
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