中部九州地域の火山周辺の地震活動とそのテクトニクス
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概要
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九州地域の地震活動域は, 震源の深さによって著しい分布の違いがある。震源の深さが20 kmまでのほとんどの地震は、中部九州にほぼ東西に並ぶ複数の火山, 鶴見岳、九重山、万年山、阿蘇カルデラ、島原半島などの周辺の限定された地域で密集して発生している。これら地域の地震活動の中で, とくに阿蘇カルデラ西部の地震活動は, 阿蘇中岳の噴火活動の開始直前か初期に活発化し, 火山活動が最盛期では低調になり, 火山活動と相補的な関係にあるようにみえる。また, 発震機構は, 中部九州地域では横ずれ成分を含んだ正断層的で伸張軸が南北水平でほぼ同一の解となる。従って, 中部九州地域の地殻上部のせいぜい10 km程度までは, 一様な広域的な応力場で規定され, そのテクトニクスは共通の基盤上にあるといえる。
- 1993-06-25
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