歯科用レジンの物性改良に関する研究 : メタクリル系架橋ポリマーの表面処理と物性について
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概要
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メタクリル系架橋ポリマーをフィラーに用いて歯科用レジンの物性改良を試みた.しかし, この種のポリマーは不溶不融であるためマトリックスレジンとの結合が乏しく, 総合的物性向上が望めない.そこで種々の方法でポリマーの表面を処理してフィラーに用い, 表面処理が曲げ強さ, ロックウェル硬さおよび耐摩耗性に与える影響について検討した.試験体はフィラー〔Poly2, 2bis(4′-methacryloxy ethoxy phenyl)propane〕とtriethylene glycol dimethacrylate-BMEPP(50:50mol%)を混和し, 130℃で15分間加熱して作製した.このようにして得られた硬化物の曲げ強さは, 未処理フィラーで796kgf/cm^2, MACl処理1205kgf/cm^2, γ-MPTS処理1144kgf/cm^2, 硫酸-MACl処理1400kgf/cm^2であった.ロックウェル硬さおよび耐摩耗性については, フィラーを表面処理した場合と未処理の場合の差が少なかった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1983-09-25
著者
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