コンポジットレジンの重合収縮 : 第2報試験体の長さが線収縮におよぼす影響

概要

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試作した線収縮測定装置を用いて, 試験体の長さおよびコンポジットレジン中のフィラーの形態が線収縮におよぼす影響について検討した.さらに有限要素法によって試験体の長さによる線収縮の影響を解析した.全てのコンポジットレジンの線収縮量は, 試験体が長くなると直線的に上昇した.全てのコンポジットレジンで線収縮率は, 試験体の長さが短いとき最も大きく, 試験体の長さの増加によって急激に減少し, 試験体の長さが5mm以上で0.8〜1.2%を示した.これは, 試験体の長さが短いと, 幅および厚さ方向の収縮が抑制されるため長さ方向の線収縮が大きくなり, 試験体の長さが長くなると, 収縮の抑制が少なくなり, コンポジットレジンが等方的な収縮が行われるためだと考えられる.また, 有限要素解析によって, 測定値同様の試験体の長さと線収縮の関係が得られた.
日本歯科理工学会の論文
1992-11-25