複合レジン修復材のマトリックスモノマーの重合収縮率と辺縁封鎖性との関係

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概要

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マトリックスモノマーの重合収縮率と辺緑封鎖性との関係を定量的に明らかにすることを目的として,以下の実験を行った。異なる重合収縮率を持つマトリックスモノマーを8種類調製し,コンポジットレジンを試作した。なお,フィラーとして0.2μmの球状シリカを用い,充填率は54.5vol%に一定した。牛前歯唇面の円形窩洞に試作コンポジットレジンを填塞した。37℃水中に24時間浸漬保存後,辺緑部を仕上げ研磨し,0.1%フクシン水溶液中でサーマルサイクリング処理による色素浸透試験をおこなった。修復後の正中部を縦断,研磨し,その断面における色素の浸透度から辺緑封鎖性を評価した。その結果,マトリックスモノマーの重合収縮率が7%付近に変曲点をもつS字形の相関曲線が得られ,重合収縮率と辺緑封鎖性との間に明確な相関関係のあることをあきらかにした。またフィラー充填率の増大がマトリックスモノマーの重合収縮を補償し,辺緑封鎖性が改善されることも示唆された。
日本歯科理工学会の論文
1985-12-25

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