コンポジットレジン修復の象牙質窩縁からの微小漏洩に及ぼすCleaning Agentsの効果

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概要

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われわれはこれまでにキレート剤,低濃度の無機・有機酸,あるいは象牙質有機質に対する効果を期待して,収れん作用を持つ塩類などのなかから,生体に対してマイルドで象牙質清掃効果の高い処理剤(Cleaning Agent)として使用できるものを模索してきた。今回,それらのなかから,比較的低濃度で,被処理象牙質面のSEM観察によっても良好なsmear層の除去効果が認められた10%アスコルビン酸,10%クエン酸,10%リン酸および3%乳酸アルミニウムを処理剤として用いて,全象牙質窩洞への処理効果を辺縁封鎖性の評価によって検討した。各種の清掃剤の中では10%クエン酸が最も高い処理効果を示したが,歯頸側窩縁からの微小漏洩を完全には阻止することができないことがわかった。さらに,被験歯の条件をよく揃えた今回の実験でも,歯によって辺縁封鎖性に大きい差が生じることなどから,象牙質窩縁の封鎖の困難性が示唆された。
日本歯科理工学会の論文
1986-12-25

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