自然言語処理を利用して質的データから客観的評価指標を抽出する方法の検討 : 職業リハビリテーションにおける実証的検討
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概要
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本研究の目的は,質的データから客観的な指標を抽出するための方法を検討することである.教育や臨床の現場で用いられる所見は自由記述文の形態をとることが多く,累積されたデータから評価者に共通してみられる視点を客観的に抽出することが難しい.そこで本稿では,自由記述文中の単語の出現頻度を利用して量的なデータとして分析することを試みた.具体的には,自然言語処理における形態素解析とtf・idf法を利用して,職業リハビリテーションにおける4領域(身体,精神,社会,職業)に関する自由記述文を単語の出現頻度という数値データに変換したうえで,階層的クラスター分析を行った.その結果,カウンセラーがより具体的にどのような視点からクライエントの特性を評価しているかが明らかとなった.これらの単語はクライエントを評価するための客観的な指標となりうると考えられる.なお,分析上不適切な単語を除外するための規則の作成等の課題が残された.
- 日本教育工学会の論文
- 2004-06-20
著者
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