可変順序構造モデルによるファジィ推論とその作業着手手順決定への応用

概要

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"if X is A then Y is B"形式のファジィ推論は、言語的な記述形式に対応し、人間の経験的な推論規則を言語表現のままに取り込むことができるという特徴を持つ。しかし、考慮しなければならない要因が多数である場合には、多次元空間において推論規則をイメージしなければならず、ベテランから推論規則を聴取することが極めて困難となる。これに対し、大西の提案した順序構造モデルによるファジィ推論は、各入力ごとに推論規則を記述し、推論規則間の動的順序関係を規定することにより推論結果の調整を行うものであり、多入力多出力のシステムにおいても推論規則の把握を容易にしている。しかし、例えば戦略的要因等により推論規則間の順序関係が変わってしまうような問題に対しては、順序構造モデルによっても推論規則の記述が困難であった。本論文では、多くの要因を考慮しなければならない問題に対してファジィ推論規則の構築・変更が容易な手法として、可変順序構造モデルによるファジィ推論法を提案する。本手法は、事前に複数の順序構造モデルを用意しておき、戦略的要因等によりどのモデルを用いるかをファジィ的に切り替えるものである。本手法の有効性を確認するために、実際の生産現場におけるある作業班のデータを用いて、作業着手手順決定の実験を行った。その結果はベテランの推論結果と良く一致した。
1991-11-15

可変順序構造モデルによるファジィ推論とその作業着手手順決定への応用

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