銀イオン定量のためのカリクス[4]アレーン没食子酸エステルによる金属コロイド形成(<特集>ナノ空間と分析化学)
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概要
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還元剤として没食子酸エステル部位を有するカリクス[4]アレーン誘導体を用い, エタノール中で銀イオンを還元することにより生じた銀コロイドの表面プラズモン吸収を紫外可視分光光度法により観察した.その結果, 銀コロイドに基づく吸収が観察され, その吸光度は時間依存性を示した.これは, 生成した銀コロイドが不安定であることを示している.試料溶液を調製後, 一定時間経過してから, 安定剤としてポリビニルピロリドンを添加したところ, 吸光度の時間変化を抑制でき, 銀コロイドを安定化することができた.また, 銀イオン濃度依存性について検討したところ, 銀イオン濃度が1×10^<-5>M以下では, 銀イオン濃度の増加に応じて吸光度が増加し, 銀イオン定量の可能性が示唆された.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2005-06-05
著者
-
谷口 久次
和歌山県工業技術センター
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野村 英作
和歌山県工業技術センター
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矢嶋 摂子
和歌山大学システム工学部
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木村 恵一
和歌山大学システム工学部
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岩根 美枝
和歌山大学システム工学部精密物質学科
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Kimura K
Wakayama Univ. Wakayama
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