双金電極を用いるサイクリックボルタンメトリーによる水銀(II)の定量
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概要
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双金電極を作用電極と対極として用い,作用電極の電位規制と双極間電流を同時に測定できる装置を考案し試作した.本装置により,位相弁別型交流重畳サイクリックボルタンメトリーを用いて微量水銀の定量法を確立した.支持電解質に過塩素酸あるいはリン酸の0.02M 溶液を用い,正電位方向に電位走査したとき,+0.85〜+0.95V(vs.Ag/AgCl)付近で得られるピーク電流とHg(II)濃度との間に比例関係が得られた.定量範囲は,0.1〜2.0mg/lであった.電位走査範囲はHg(II)の酸化及び還元波形を生ずる狭い範囲を数回掃引するだけでHg(II)の定量ができた.銀及び塩化物イオンは微量共存しても妨害が著しい.しかし,Zn(II)及びCd(II)はHg(II)の100倍の共存下で妨害がなく,Cu(II)及びPb(II)は20倍程度までは干渉しなかった.
- 1987-08-05
著者
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