キレート配位子保持シリカゲルを捕集剤とする微量金属のけい光X線分析
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概要
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キレート配位子保持シリカゲル(CIS)を金属捕集剤とする微量金属のけい光X線分析法を確立した.今回はキレート配位子として,アセタト基やシッフ塩基を導入したCISを幾つか合成し,その捕集能力及びけい光X線分析時の諸条件を詳細に検討した.アセタト基を保持したシリカゲルからは,鉄(III),コバルト(II),ニッケル(II),銅(II),マンガン(II),鉛(II),水銀(II),バナジウム(V)とクロム(VI)を捕集できた.シッフ塩基を保持したシリカゲルでは,水銀以外の上記金属と亜鉛(II)を同様に捕集できた.固液抽出により金属を捕集したCISをけい光X線分析することで,水銀は0.1ppmまで,水銀以外の上記金属は10ppbまで定量できた.水中から上記金属を捕集するとき,溶液の最適pH範囲は各CISにより異なるが,アセタト基を保持したシリカゲルを用いれば,pH5前後の溶液から上記の金属中,マンガン(II),クロム(VI)及び亜鉛(II)を除いた7金属を同時に捕集して定量することができた.
- 1980-07-05
著者
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