フローインジェクション分析法による環境水中のリン酸塩の定量
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概要
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フローインジェクション分析法により各種環境水中のリン酸塩の定量を行った.発色試薬として強酸性のモリブデン(V)-モリブデン(VI)混合溶液を用いた.試料(0.5ml)はキャリヤー液(水あるいは人工海水)中に導入され,モリブデン試薬液流と合流後,140℃に加熱された反応チューブ(30m)を通る.反応時間約4分.この間に試料中のオルトリン酸は発色反応を,縮合リン酸は加水分解及び発色反応を受ける.生ずる青色錯体の830nmにおける吸収をモニターする.検出限界は3×10^<-7> M(0.010ppm P),分析速度は1時間当たり30検体,繰り返し分析精度は相対標準偏差で,1×10^<-6>M,1×10^<-5>M,1×10^<-4>Mの各試料についてそれぞれ4.0%,0.3%,0.2%である.河川水,海水,市水,井戸水を対象として分析を行ったところ,河川水,井戸水については十分検出できるが,海水,市水は濃度が低く更に検出感度を上げる必要があることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1981-07-05
著者
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