2,6-ジアセチルピリジンジオキシムによる微量の鉄(II)の吸光光度定量
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概要
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2,6-ジアセチルピリジンジオキシムがアルカリ性で鉄(II)と反応して可溶性の赤色錯体を生成することを認めたので,これを利用して微量の鉄(II)を吸光光度定量する方法について検討した.生成した赤色錯体溶液はpHの増加とともに吸収極大の位置が長波長側に移動する.しかし,pH12.5〜14.7(5N水酸化ナトリウムより算出)の範囲では極大の位置は移動せず,485nmに吸収極大を有する一定のスペクトルを示す.鉄(II)を含む試料溶液一定量に試薬及び水酸化ナトリウム溶液を加えて煮沸し,呈色した溶液の485nmにおける吸光度を測定し,検量線より鉄(II)の濃度を求める.本定量法により(0.2〜7)μg/mlの鉄(II)が定量できる.赤色錯体のモル吸光係数は1.16×10^4cm^<-1>mol^<-1>lである.生成した錯体は単離した錯体の分析及び連続変化法より鉄と試薬が1:2の組成比を有することを認めた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1979-02-05
著者
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