蛍光検出-高速液体クロマトグラフィーによるDL-ホモアラニン-4-イル(メチル)ホスフィン酸の迅速定量
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概要
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毒性が低くはん用性の高い除草剤である, DL-ホモアラニン-4-イル(メチル)ホスフィン酸(グルホシネート)の高速液体クロマトグラフ装置を用いた迅速分析法について検討した.高感度定量を行うため, アミノ酸分析に用いられている9-フルオレニルメチルクロロホルメート(FMOC-Cl)を用いてグルホシネートを蛍光ラベル化した.蛍光ラベル化は, 試料溶液にpH8.5のホウ酸緩衝溶液と0.1%FMOC-Clアセトン溶液を加え, 40℃で10分間加温する.反応終了後, 未反応試薬を除去し, 蛍光検出器付き高速液体クロマトグラフ装置で分析した.カラムとしては最もはん用性の高いオクタデシルシリルカラムを, 移動相にはアセトニトリル-リン酸緩衝溶液(pH2.5)系を用いた.生成した誘導体は19時間経過しても安定であった.検量線は0.2〜20.0μg cm^<-3>の範囲で良好な直線を示し, その相関係数は0.99で, 検出限界は1 ng cm^<-3>であった.生体試料に応用するため, 前処理法について検討したところ, あらかじめ試料をpH8.5のホウ酸緩衝溶液で希釈した後, アセトンで除タンパクする方法が最良で, グルホシネートの回収は定量的であった.グルホシネートを含む製剤を嚥下したヒト血液, 尿について分析したところ, 共存成分による妨害も見られず, 1検体当たり40分足らずで容易に定量可能であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-01-05
著者
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