大気中極微量低級脂肪酸捕集用アルカリビーズの特性と寿命(<特集>表面・界面・薄膜と分析化学)

概要

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大気中極微量低級脂肪酸(C_2〜C_5)捕集用アルカリビーズ{1%水酸化ストロンチウム/ガラスビーズ15/28メッシュ}(市販品)を脱イオン水及び0.3M塩酸などで抽出後イオンクロマトグラフ測定した結果, アルカリ分の水酸化ストロンチウム含量は最大0.3%(w/w)であった.ビーズ表面前吸着成分は, 窒素キャリヤーガス(50ml/min)下280℃高温加熱と200℃5%ギ酸水溶液約1μl3回導入で極限まで低減できた.常量使用|500mg, Sr(OH)_2として24.66×10^<-6>当量|ビーズ吸着低級脂肪酸約0.12×10^<-6>当量の破過容量は, 200℃で窒素約21,室温で約601であった.ビーズ捕そく低級脂肪酸再生は, 窒素ガス下200℃-5%ギ酸溶液1μl(0.5×10^<-6>当量)1回導入で定量的であった.本法は, ビーズ表面での低級脂肪酸反応吸着後, 気相-酸アルカリ熱反応系による吸着低級脂肪酸再生に基づく二段階の選択性を特徴とする.約10回の繰り返し使用で定量性が失われたが, これはビーズ表面が炭酸塩やギ酸塩に変化し劣化するためと考えられた.
社団法人日本分析化学会の論文
1991-11-05