ポストカラム誘導体化イオン排除クロマトグラフィーによるホウ素の定量
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概要
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1-(サリチリデンアミノ)-8-ヒドロキシナフタレン-3,6-ジスルホン酸(アゾメチンH)をポストカラム誘導体化試薬として用いた水試料中のホウ素の定量法について検討を行った.イオン排除クロマトグラフィー(IEC)で分離後, アゾメチンH溶液と混合・反応させ420nmで検出を行った.反応溶液のpH, 反応温度, 反応コイル, 反応溶液の流量, アゾメチンH濃度等の反応条件の最適化を行った.分離カラムにH^+型のスルホン化ポリスチレンゲル(イオン交換容量 : 3.5 meq g^<-1>・dry)を充てんしたIECカラム(150mm×7.8mm i.d.)を, 移動相に1×10^<-3>mol dm^<-3>の硫酸を1.0cm^3 min^<-1>で用いた場合, 反応コイルは5m×0.5mm i.d., アゾメチンH濃度は0.5%, 反応溶液のpHは6.6,流量は0.8cm^3 min^<-1>, 反応温度は40℃で最適な検出が可能であった.本法の検出限界(S/N=3)は7.9×10^<-3>mg dm^<-3>(ホウ素換算)であった.直線性は10^3以上あり, 0.01〜10 mg dm^<-3>(ホウ素換算)の範囲で定量可能であった.0.02 mg dm^<-3>のホウ素溶液で求めた再現性は5.5%(n=10)であった.本法を用いて河川水, 地下水及び水道水中のホウ素の定量を行い, 誘導結合プラズマ質量分析法による定量値と比較したところ, 相関係数で0.921(n=50)と良好な相関を示した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-05-05
著者
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