陽イオン交換膜サプレッサーによる電気伝導度減少を利用する酢酸, 吉草酸, 乳酸及びギ酸のイオンクロマトグラフィー
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概要
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樹脂ベースのイオン交換カラム(直列に接続したHPIC-AG4AとHPIC-AS4A)に対しpH4.3の5×10^<-4>Mリン酸塩溶離液を用いることにより, 酢酸, 吉草酸, 乳酸及びギ酸を完全に溶出分離することができた.分離カラムからの溶出液をH^+型陽イオン交換膜サップレッサーに通すことにより, カルボン酸塩試料の電気伝導度は減少すると同時にバックグラウンドは増大した.その結果, カルボン酸を高感度に定量することができた.S/N=2としたときの各カルボン酸の検出限界は酢酸が14.2ppb, 吉草酸が40.5ppb, 乳酸が45.4ppb及びギ酸が30.6ppbであった.各カルボン酸の検量線は, 酢酸が3.5×10^<-4>M(M=mol dm^<-3>), 吉草酸が4.5×10^<-4>M, 乳酸が2.5×10^<-4>M及びギ酸が4.0×10^<-4>Mまで濃度とピークの高さとの間に良好な直線関係を示した.本法を食品中の乳酸の定量に応用したところ, 満足な結果が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-10-05
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