ヨウ素を用いる清涼飲料水中のL-アスコルビン酸の吸光光度定量
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概要
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酢酸酸性溶液中で1molのL-アスコルビン酸は1molのヨウ素と化学量論的に反応してデヒドロアスコルビン酸にまで酸化される.本法はL-アスコルビン酸を一定過剰量のヨウ素と反応させ, 未反応のヨウ素を三ヨウ化物イオンとして吸光度を測定することにより2.5×10^<-6>〜1.2×10^<-4>ML-アスコルビン酸を定量する方法である.2.5×10^<-4>ML-アスコルビン酸溶液は媒質を0.1M酢酸とし, 毎分100mlの流量の窒素をバブリングすることによって24時間も安定化することができた.0.60μmolL-アスコルビン酸を含む溶液10mlずつを用いて11回の繰り返し実験を行ったところ, 平均値は0.60μmolで, 相対標準偏差は0.27%であった.着色又は濁りの有無を問わず種々の清涼飲料水中のL-アスコルビン酸を本法によって満足に定量することができた.又既報の紫外部吸収測定法, インドフェノール滴定法及びヨウ素滴定法に比べ本法は適用範囲の広いL-アスコルビン酸の定量法であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-10-05
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