タングステン炉誘導結合プラズマ質量分析法における希土類元素の加熱気化特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
誘導結合プラズマ質量分析計に加熱気化装置を結合し, 微少量の希土類元素標準溶液をタングステンボート上で加熱気化することにより, 時間-シグナル曲線として得られる希土類元素のシグナルプロフィルを測定した.その形状に影響を与える主な因子は, 加熱気化ガラスチャンバーに流すAr及びH@S22@E2流量とボートの加熱温度である.Ar及びH@S22@E2流量を増やすと, ピーク出現は遅くなる.又加熱温度を下げると, プロフィルは平担になって強度も減少し, 炉上におけるメモリー効果を引き起こした.希土類元素は, CoやPbのような金馬元素に比べて, シグナル出現時間やシグナルのピーク時間が遅く, 気化しにくい.融点の高い希土類元素ほどピーク時間は遅くなり, かつメモリー効果も著しくなる.以上のことから希土類元素では, 融点の違いがシグナルプロフィルに大きな影響を与えることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-06-05
著者
関連論文
- 誘導結合プラズマ発光分析法による高純度フッ化バリウム中の微量不純物の定量
- 日本分析化学会の技能試験(分析の信頼性とバリデーション)
- pH標準液の保存条件の検討
- 2次pH標準液の信頼性
- 界面活性剤分散/直接高温炉原子吸光法による硫化物触媒中の鉄の定量
- 高温炉原子吸光法における原子の生成関数とその分析化学への応用-3-原子の生成機構と吸光度シグナル
- 高温炉原子吸光法における原子の生成関数とその分析化学への応用-2-高速光変換高温炉原子吸光計測システム
- pH標準液の正確さ
- 高速シグナル計測-高温炉原子吸光法における化学干渉の除去と生物試料中の重金属定量への応用
- 高温炉原子吸光法におけるアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩の影響
- 高温炉原子吸光法における陰イオン及び酸の影響
- 高温炉原子吸光法における吸収シグナルの特性 : そのピークでの温度,時間及び吸光度
- 熱力学データに基づく高温炉原子吸光法の炉材の比較
- 高温炉原子吸光分析用高速シグナル計測システムの定量特性
- 高温炉原子吸光分析用高速シグナル計測システム
- メタル炉原子吸光法による純水中の微量金属の定量
- 窒化けい素中の窒素,けい素,鉄,アルミニウム,カルシウム,マグネシウムの共同分析結果
- キレート滴定の終点付近で異なる組成の金属-指示薬錯体が関与する場合の理論誤差の見積もり
- 亜鉛,カドミウム,コバルト,銅,鉛,マンガン標準液のEDTAキレート滴定法に基づく,亜鉛を基準物質とするトレーサビリテイ
- メタル炉原子吸光法による高純度マンガン中の鉄とニッケルの定量
- メタル炉原子吸光法による高純度ビスマス中の銅及び鉄の定量
- メタル炉原子吸光法による高純度亜鉛中の銅,鉛及びカドミウムの定量(無機材料分析のためのスペクトロメトリー)
- 市販金属標準液の濃度の正確さ
- 超微量分析のための試料処理における実験環境からの汚染に関する一考察(環境科学と分析化学)
- 同位体希釈/誘導結合プラズマ質量分析法による金属イオン濃度測定の国際比較
- 〔工業技術院〕物質工学工業技術研究所 (計量標準の認証制度と計測の信頼性) -- (国立研究所紹介)
- 溶液法による誘導結合プラズマ質量分析 (極微量分析の現状と定量下限)
- 米中のカドミウムの共同分析結果
- タングステン炉誘導結合プラズマ質量分析法における希土類元素の加熱気化特性
- フッ化塩化鉛(II)沈殿法によるフッ化ナトリウムの純度決定
- 黒鉛炉直接導入による溶液中鉛, スズ, ビスマスの誘導結合プラズマ発光分光分析
- ICP発光分光分析法のバックグラウンド強度 : 黒鉛カップ直接導入法とネブライザー法の比較
- ICP発光分光分析における高分解能エシエル分光器のスリット条件の選択
- 黒鉛炉直接導入による溶液中イオウ, リンの誘導結合プラズマ発光分光分析
- 簡易型キャピラリーアークプラズマ発光分光分析装置
- ICP-MS装置のインターフェースにおける現象
- 火薬学会創立60周年を記念して
- 21世紀と社会基盤技術
- わが国における研究開発の促進のために
- 科学技術の進歩と社会との係わり
- エネルギー問題と研究開発
- 火薬学会誌300号記念メッセージ グローバルハーモニゼーションに向けて
- わが国における標準物質の現状
- 物質工学工業技術研究所
- 試料導入部