気相測定用アンモニア電極の開発とアンモニウムイオン連続測定システムへの応用(<特集>センサー)
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概要
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アンモニウムイオンは水素イオンとの平衡におけるpK_aが9.2でありそのpHが11以上のアルカリ領域ではほとんど溶存状態のアンモニアとして存在する.このような状態で通気すると溶液中のアンモニアは容易に気相に移行してくることに着目して新たに気相用として開発したアンモニア電極と送気ポンプ及び送気管を組み合わせて試料と非接触でアンモニウムイオンを連続測定できる方法を開発した.このシステムではアンモニウムイオン濃度が0.05から100mg l^<-1>の間で電位と濃度の関係は直線でその傾きは55mVであった.応答時間はアンモニウムイオン濃度が10mg l^<-1>の場合約7分であり再現性も標準偏差で3mV程度であった.気相で測定しているので試料の汚れの影響を全く受けないので従来必要とされた試料の濾過装置や電極の洗浄装置などを省くことができ測定システムを大幅に簡略化することができた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1990-11-05
著者
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