水-有機溶媒混合系での試料溶液の溶媒組成に依存しない金属イオンの間接電位差定量法
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概要
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水-有機溶媒混合系での試料溶液のイオン強度及び溶媒組成の調整を必要としない,標準液添加法とキレート置換反応を利用した金属イオンの間接電位差定量法を提示した.Nイオン選択性電極-比較電極対を浸漬した測定金属イオンMを含む体積Vの水-有機溶媒混合系試料溶液を,濃度c_0の金属キレートNLを含む水溶液(滴定液1)で滴定し,滴定液1の添加体積(v_f)に対する起電力(E_1)を測定する(滴定液1の最終添加体積をv_f0とする).引き続いて一定体積V_0の同一試料溶液を添加した後,濃度c_0のNLと濃度c_MのMを含み,滴定液1と同じイオン強度を持つ水溶液(滴定液2)で再び滴定し,滴定液2の添加体積(v_s)に対する起電力(E_2)を測定する.この二つの滴定曲線から,v_s=[1+(V_0/V)]v_f-v_f0を満足するv_f,v_sに対応したE_1,E_2を読み取る.このとき,E_1とE_2を測定した各々の溶液中で,Nのイオン会合を考慮した副反応係数がほぼ同じであれば,c_xに関して10^ΔE/S=1+[c_M/(c_xV)](v_f-v_f0')が成立する.ここで,ΔE=E_2-E_1,v_f0'=v_f0/[1+(V_0/V)],SはNイオン選択性電極の応答勾配である.10^ΔE/S対(v_f-v_f0')の直線プロットの勾配からc_xが決定される.本間接法は,Cu^IIedtaと銅(II)イオン選択性電極を用い,50℃で測定することにより,水溶液系とほとんど同じ正確さ及び精度で水-エタノール及び水-1,4-ジオキサン混合溶媒中の鉄(III)イオン及びビスマス(III)イオンの定量に適用できた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 2002-04-05
著者
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石川 徳久
中部大学工学部応用化学科
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石川 徳久
応用化学科
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松下 寛
中部大学工学部応用化学科
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谷口 安
中部大学工学部応用化学科
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石川 徳久
Department Of Applied Chemistry Memoirs Of College Of Engineering Chubu University
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