自動短縮登録システムにおけるテキスト辞書の選択機能の検討
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概要
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仮名漢字変換システムにおける変換機能はユーザの入力した仮名文字列を普段読み書きしている表記に置き換える. 変換機能は, システムが仮名文字列を単語に分割し, 辞書を検索してその語の変換表記を取り出す。日本語の語すべてを検索の対象とすると, 競合する変換結果が増えるためにユーザがその候補群から意図した候補を選択する手間が大きくなる. そこで, 従来の仮名漢字変換システムでは分野などを基準として複数の辞書に分割し, ユーザが入力テキストの内容にあわせて辞書を選ぶことで, 変換結果の中で明らかに選ばれる可能性のない語が競合することを防いでいる. しかし, 辞書を分割した結果, ユーザがテキストの内容にあった辞書のグループを選択する必要が生まれた. 書いているテキストの内容にあった辞書グループ, つまり(i)テキストに出現するが辞書には未登録である語の数が最も少なくて, (ii)総登録語数ができる限り少ない, 辞書グループを選ぶことは難しい. 本稿では, 自動短縮登録システム[1]においてテキスト辞書を選択する機能について検討する. 自動短縮登録システムは仮名漢字変換システムに, 以前に入力した語を短縮した読みでテキスト辞書に自動登録する自動短縮登録機能と, テキスト辞書を検索してユーザが短縮した読みを変換する短縮変換機能を付加したシステムである. テキストの内容にあったテキスト辞書を選択することで, 短縮変換での変換結果の競合を減らしたままで, 辞書内にそれ以降の文章で出現する語の数を増やす効果を期待する. 本研究の選択では, テキストの内容にあったテキスト辞書を選ぶために, 現在入力中のテキストに対応したテキスト辞書と類似したテキスト辞書を選択する. 類似したテキスト辞書を選択する基準として, テキスト辞書間の類似度を定義する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-09-24
著者
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