ファジィ手法を用いたカメラ自動制御システム

概要

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筆者らは先に、講義を収録する際にカメラマンはどのような知識を駆使してカメラを操作しているかについて調査した。熟練したカメラマンがカメラを操作する場合と未熟なカメラマンがカメラを操作する場合についてそれぞれデータを収集し、それらを比較することにより熟練したカメラマンの知識を抽出しようとした。このようにして得られた知識によれば、カメラマンは板書内容を判断してカメラアングルを調整したり、教師の動きを予測してカメラアングルを決めているなど見やすい映像を得るために高度な判断機能を駆使していることが分かる。また上記以外の知識についても一律に公式化できないあいまいな要素が多く含まれており、従来の制御法だけでこれらの知識を実現することは因難である。しかし、ファジィ制御法をカメラ制御に応用することにより、上記の知識の導入が容易に実現できるのではないかと考え、またファジィ制御法の有用性を確認するため、カメラ制御シミュレータを構成し、基本的な検討を始めた。
社団法人情報処理学会の論文
1992-09-28