家紋とそのバリエーションを記述できる図形記述言語
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概要
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一般に情報システムはスペックが肥大化しがちな傾向にある。とりわけ芸術的創作に適用さなる情報処理システムでは本質的にこの傾向が避けられない。これは、創作においては情報処理の形態に対する一定の規範というものがなく、どれほど充実した機能をもつ情報処理システムでもユーザの要求をカバーしきれないためである。FXは、空間図形を対象とする処理を記述するために設計されたプログラミング言語であり、プログラミングを通じて美術/デザイン教育を行なうために用いられている0)。8年にわたる運用を通じて、いろいろな実習や制作のアイデアに対応するために、いくつかの新しい言語要素を加えた新版の必要性が感じられるようになった。ここでFXの新版が「いつまでももっとほしい」症候群を免れるためには、何かの規範が必要である。そこで、日本の伝統的家紋に着目し、家紋の意匠が効果的に記述できることを新版が備えるべき機能の目安にすることにした。本稿では、いくつかの家紋種について、それらを記述するために導入したFXの新関数について解説する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-09-28
著者
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