アニメーションにおける動作の調節と関数作用素によるその実現
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概要
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動く映像を作成する技法は、アニメーションとライブとの二つに大きく分けることができる。どちらも技法としては長短兼ね備えているが、アニメーションがライブより優れてる点は、俳優を実写する後者と異なりキャラクタとよばれる対象の動作を直接操作できることである。最近ではコンピュータ支援によるアニメーションの制作が広く行われるようになり、その可能性をさらに広げている。コンピュータをアニメーションの制作に援用するにあたっては、カットの内容をどのようなモデルによって表現するかが重要である。とりわけ、運動が効果的に操作できないモデルが選択されれば、コンピュータを使用する以前に、アニメーション技法を用いる意義さえ失われるであろう。アニメーションシステムにおける動作の表現とその操作については、西原らによる複数の運動の接続を運動とそれが適用される時間区間との組によって構成する提案や、テクスチャアニメーションにおいて時間経過による作用度の変化を時間スケール係数によって調節する大島らの試みなどいくつかの研究が行われている。しかし動映像の制作の現場では、動作に閲するさらに多くの操作が意識的あるいは無意識のうちに行われている。本論文では以上のことに関して問題を提起したうえでその一解答を提案する。すなわち、第1章では動映像の制作においては動作に対してどのような操作を行うことが可能であるべきか分析する。続く第2章ではそれらの操作を実現する手法の一つとして関数作用素を用いる方法を提案する。
- 1991-02-25
著者
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