並列データベースシステムにおける多重結合演算の静的最適化技法の一考察

概要

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近年、高性能なマイクロプロセッサの開発、大容量メモリの低価格化、高速ネットワーク、ディスクの低価格化、小型化などを背景に商用並列計算機が多数登場し、多くの関係データベースシステムが並列計算機の上に実装されるようになってきた。本報告では、関係データベース処理の中でも負荷の重い多重結合演算を対象として、問い合わせ内のオペレーション間の並列化とその最適スケジューリングについて非共有型並列計算機上での検討を行なう。多重結合演算の最適スケジューリングは単純に全ての場合を検索すると非常に膨大な空間を調べることとなり、現実的ではない。そこで、従来の方式では単純なheuristicsを採用し、静的なデータベース情報から主記憶サイズとリレーションサイズ、結合率を得ることにより単純に処理木を構成しているが、この方式では入出力コストなどのシステム諸元が反映されず、最適なスケジューリングとはならない。本報告では、従来の方式と異なり、ネットワークコスト、入出力コストおよび実行時の空きメモリ量を考慮に入れることで、単なるコスト式の上だけではなく実際に処理する場合の動的ファクタを導入したスケジュール木を生成する方式を提案する。さらに提案する方式に対して静的なデータベース情報に従った湯合の性能評価を行ない、我々の提案する方式が従来から提案されている方式と比較して性能の良い木を生成することをシミュレーションにより確認する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20

並列データベースシステムにおける多重結合演算の静的最適化技法の一考察

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