電子ニュースにおけるダイジェスト機構の実現

概要

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現在、電子ニュースを通じて多くの情報が流通し、多くの人々がその情報を利用している。例えば、電子ニュースfjの1カ月の投稿量は、約17000件、約36MBであり、これは、ほぼ新聞の全国紙1紙の1カ月分に相当する分量である。電子ニュースの一つの特徴は、これらの情報がすべて未編集のまま、読者のもとに届くという点である。現在のニュースリーダーは、ニュースグループ名の一覧や、未読記事数、話題名・投稿者名の到着順表示といった機能を提供する。しかし、従来の情報メディアに見られる、新聞第一面のトピックス表示、雑誌目次、ニュース番組のヘッドラインといった、情報全体を俯瞰し、短時間でそのエッセンスを把握することを可能にしたり、知りたい情報への素早いアクセスを手助けする機能を提供していない。このため、現在の電子ニュースでは、その全体像の把握や目的情報への到達がかなり困難なものとなっている。このような問題を解決する方法の1つとして、我々は、ダイジェスト機構を提案する。ダイジェストとは、元になる情報の特質をコンパクトにまとめて情報の種類別に整理したものであり、我々が多量の情報に接する際のガイドとして、情報の理解を補助する働きをする。このようなダイジェストがあれば、上記の困難さはかなり解消されると考えられる。電子ニュースの記事は、はじめからオンラインテキストとして存在する。このことは、プログラムによるダイジェストの自動作成にとって非常に有利な特徴となる。本稿では、fj.meetingsを対象として試作したダイジェスト自動作成システムAutoDigestについて報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1994-09-20

電子ニュースにおけるダイジェスト機構の実現

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