誤差限界式を用いた多項式の数値計算における根の反復誤差改善法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
多項式の根をパソコンを用い計算する時,誤差が生じる.その誤差には,大きく分けて,多項式を数値計算で求めるための,種々の反復計算法(例えばニュートン法,BIRGE-VIETA法,QR法)それ自身による誤差および,パソコンのハード的な誤差が考えられる.それぞれの反復法を用いて,多項式の根を求める場合,誤差を含んだまま収束する場合もあろう.係数のわずかな変化があっても,任意の根には影響しない(係数の変化が根の精度に対して鈍感になり,敏感であれば誤差が大きくなる)方法を,文献[2]における誤差限界式を応用し,提案する.従来からIll-condition(たちが悪い)と呼ばれている多項式の根はわずかな係数の変化(誤差)が,根に大きな誤差を生じさせてしまうということが問題になっていた.本稿では,誤差限界式を応用し,任意の根に対して,根の原点への平行移動により,誤差限界値を0に近づけ,多項式の根を一個づつ精度良く求めることにより,誤差の改善された根を求める方法を提案する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-09-20
著者
関連論文
- 金属棒の熱伝導についての一考察
- B211 静電気を利用した発電器具の教材としての利用について
- 静電気を利用した簡単な発電装置 : 出力発生メカニズムの定性的解析
- 多項式の係数入力誤差に対する根の誤差を減少するための合成関数の利用について : 指数関数使用の場合
- 多項式の係数入力誤差と根の誤差およびその対策
- 誤差限界式を用いた多項式の数値計算における根の反復誤差改善法
- 〈解説〉ニューラルネットモデルのバックプロパーゲーション学習について
- 誤差限界式を応用した多項式の実根および複素根を求める数値計算における誤差改善法
- III-Condition 行列の固有値計算に関する誤差改善法