極度のホットスポットデータへの集中時における時間切れすくみ検出法を用いた並行処理制御方式
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概要
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計算機システムを効率よく利用するための技術として並行処理制御がある。並行処理を行うと、データへのアクセスの競合が起こるためすくみが生じる可能性がある。すくみの検出はこれまで、すくみ検出グラフを用いて行われてきた。ところが、検出グラフを用いる方法は、著者らが研究中のホットスポットデータを考慮してハードウェア並行処理制御を行う際には、オーバーヘッドが大きく適していない。このため、すくみの検出を時間切れによって行ういくつかの方式((1)処理単位にデッドラインを設定する処理単位時間切れ方式,(2)データにデッドラインを設定するデータ時間切れ方式)について、3つの方法をソフトウェアでシミュレーションを行い比較した。このシミュレーションは、全データ数1000、ホットスポットデータ100の条件下で行った結果、デッドラインをうまく設定すれば、処理単位時間切れ方式は、従来のすくみ検出方式と効率の面で大差のないことがわかったが、データ時間切れ方式は時間切れ管理のためのデータ数が増え、後退復帰数が著しく増加した。本稿では、さらに時間切れすくみ検出方式の利点を追求するため、新たにホットスポットデータの少ない場合、かつホットスポットデータへのアクセスが処理単位の後半部分に集中する(他のデータに比べ施錠時間が小さくてすむ)という条件下において、前記の3方式に加え、処理単位時間切れ方式とデータ時間切れ方式を組み合わせた方式も新たに考え、シミュレーションを行い効率の変化を調べた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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