エキスパートシステム構築支援ツールにおけるデバッグ環境について

概要

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Xウィンドウをはじめとするマルチウィンドウシステムとグラフィカルユーザインタフェース(以下、GUIと略す)の普及により、これらの機能を利用した優れた開発環境が開発されるとともに、高度なユーザインタフェースを扱うアプリケーションが作成されてきている。一方で、ウィンドウシステムやGUIの普及は、ソフトウェアの構成や開発にも影響を与えている。優れた開発環境による開発効率の向上の一方で、マウスやキーボード等からの入力やグラフィカルな出力を多用するアプリケーションでは、ソフトウェアの構成やデバッグ方法が従来とは異なったものになる。例えば、エキスパートシステム構築用ツールでは、エキスパートシステムを構築する者にとって、ルールを如何に構築するかという大きな問題の他にユーザインタフェースをどのようにするかという問題がある。すなわち、ウィンドウ等を駆使して画面全体に色々な情報や絵等を表示して、エンドユーザが使いやすいように設計するのである。しかしながら、これらの画面を設計し、エキスパートシステムに組入れてしまうと、ルールの追加や変更のためのデバッグを行う時に、マルチウィンドウではこれらの表示と混合しまぎらわしくなったり、重要な情報が隠れてしまうことにもなりかねない。かといって、デバッグのために、画面構成部分を取りはずずのにも問題がある。それらの問題点を踏まえたマルチウィンドウやグラフィカルな表示を多用するアプリケーションのためのデバッグ環境を著者らの作成したエキスパート構築支援ツール『PERSE』を例にして述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1990-03-14

エキスパートシステム構築支援ツールにおけるデバッグ環境について

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