極小限定の確率的意味について
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概要
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非単調推論[1]は,不完全な知識下における人間の推論である.たとえば,常識を用いることによい欠如した知識を補うような推論がこの例である.極小限定[2]や非単調論理[3]はこのような推論の論理的な定式化として提案された.これに対し,常識というのは,「よく起こること」を集めたものと考えられるので,確率的な要素が入っていると考えることもできる.このような考え方から,確率に基づいて非単調推論を定式化しようとする研究が,最近多くなされている.また,McCarthy[4]は,極小限定が定性的な確率を表現できることを述べている.このように非単調推論の論理的な定式化と確率との間には密接な関係があると思われるが理論的な関係はいまだ明らかになっておらず,Lifschitz[6]は,人工知能の論理によるアプローチの一つの問題として論じている.本論文は,この問題に対する一つの答を与えるものであり,命題論理における極小限定のある部分クラスに関して確率的意味を与える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-03-14
著者
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佐藤 健
(財)新世代コンピュータ技術開発機構
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佐藤 健
(株)富士通研究所
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佐藤 健
National Institute Of Informatics The Graduate University For Advanced Studies
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