マニュアル文書の自然な検索の実現

概要

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現在、我々は、テキストデータベースの検索に関する研究を進めており、その一環としてマニュアル文書の検索手法についての考察を行ったので報告する。近年、電子機器・システムの大規模化・高機能化に伴い、わかりやすいマニュアル(取扱説明書)が重要視されてきており、ソフトウェアシステムのマニュアルについては、その多くが電子化され、キーワード検索やハイバーテキスト的な機能を持つものも多くなっている。しかし、マニュアル文書およびその検索手段がユーザのあらゆる要求を満足させることは非常に難しい。例えば、ワープロなど情報処理機器のマニュアルはコマンドの機能を調べるのには好都合であるが、実際の作業においては、しばしば、特定の目的を実現するためには複数の機能をどのような手順で用いれば良いかが要求される。このような要求を満たすためには、従来のように各機能の定義文を出力するだけではなく、目的を達成するための一連の作業の中でこれらの機能をどのように用いればよいかを回答として出力する必要がある。すなわち、ユーザの持つ検索要求をいかに直接的かつ正確に実現するかということが問題となる。そこで、本稿では、上述したような作業を行うための一般的な検索要求に対して、マニュアル文書から該当する箇所を抽出し、抽出された単位をまとめあげて回答を出力するための一考察について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

マニュアル文書の自然な検索の実現

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