仮想作業空間のためのPick-and-Place作業の分析

概要

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人間は外界の情報を感覚情報(視覚,聴覚,触覚・力覚等)によって知覚している。人間の働きかけにより外界は状態を変え,またこの変化を感覚情報により再び知覚することにより人間は次の行動に移る。このような感覚情報を媒介にした外界とのインタラクションによって,人間は日常の作業における自然な操作作業を行なっている。ヒューマンインタフェースにこの関係を利用するために,計算機上に仮想作業空間と呼ばれる環境を構築する試みがなされている。人間はこの仮想作業空間をあたかも実空間であるかのように知覚し,またそれに対して働きかけることができる。より自然な仮想作業空間を実現するためには,視覚情報ばかりではなく触覚・力覚情報,聴覚情報等の感覚を人間にフィードバックすることが有効であると考えられる。我々は,仮想作業空間を構成する上で必要となる入出力装置として,空間インタフェース装置SPIDAR(SPace Interface Device for Artificial Reality)を開発している。本報告では,基本的な作業において,指先に感じる力覚がその作業にどのような役割を果たしているかを考察する。人間が日常行なう作業には様々なものがあるが,その中でも基本的なものとしてPick-and-Place作業がある。SPIDARを用いて構成した仮想作業空間内において,そのPick-and-Place作業ににおける力覚フィードバックの効果を調べる実験を行ない,力覚の有効性を確認した。
一般社団法人情報処理学会の論文
1993-03-01

仮想作業空間のためのPick-and-Place作業の分析

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