文法的知識と意味的知識を動的に統合する自然言語解析法
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概要
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文法的知識と意味的知識を用いて、自然言語文の構造を解析する問題は、自然言語処理の基本的問題の一つであり、いまだ一般的な手法が開発されていないボトルネックでもある。これに関して、文が与えられたときにその文の構造が満たすべき条件を宣言的に記述することによって文法を構成するという提案がなされている。しかし、一般に、文法的知識だけでは構造を一意に決定できない。すなわち構造的多義性が発生する。そこで、意味的知識を用いる必要があるが、意味的知識は文法ほど体系化されていないために構造を限定する条件(すなわち、制約)として用いることは困難である。しかし、ある種の、構造を別の構造と比較する基準(すなわち、選好)として用いることができる。我々は、文法的知識を制約として表現し、また意味的知識を選好として用いることにより、構造的多義性を含む文を解析する時点で、動的にそれらを組み合わせて多義性を解消する手法を考案した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1990-09-04
著者
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