2000-ICS-120-6 アノテーションに基づく知的マルチメディア処理

概要

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ビデオなどのマルチメディアデータは、テキストデータに比べて、内容に基づく処理が極めて困難である。そこで、われわれは、マルチメディアデータにアノテーションと呼ばれるメタ情報を付与して、それを利用した検索や要約について研究を行なっている。このアノテーションは、主に、文書データの言語構造をXML形式のタグを埋め込むことによって明示化するもので、マルチメディアデータの場合は、その内容を記述する文書に対して意味構造を与えることになる。ここでのマルチメディアデータの内容記述には、シナリオにおけるト書きのような情景描写と登場人物の台詞に相当するトランスクリプト、および、フレーム内に登場するオブジェクトの記述からなる。われわれは、アノテーションをコンテンツの意味内容を機械的に理解するための手段と位置付け、アノテーションに基づくさまざまなコンテンツ加工を行なっている。それをセマンティック・トランスコーディングと呼ぶ。セマンティック・トランスコーティングは、今のところ、マルチメディアデータを含むオンラインコンテンツの要約、翻訳、音声化などを扱っている。マルチメディアデータの要約は、内容記述に文書要約の手法を適用して要約文書を生成し、要約文書に関連する音声や動画像を組み合わせることによって行なう。本稿では、マルチメディアデータに対するアノテーションの枠組みについて議論し、それを実現するツールや、アノテーションを利用したビデオ要約システムを紹介する。また、ビデオ要約以外のマルチメディア処理に関しても簡単に触れる。
2000-06-02

2000-ICS-120-6 アノテーションに基づく知的マルチメディア処理

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