不均一分布データに対するハッシュを用いた結合演算アルゴリズムの性能評価 : 機能ディスクシステムの場合

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関係データベース処理においては,我々の提案したGrace Hash 方式,Grace Hashを改良したWisconsin大学のHybrid Hash方式など,近年ハッシュ関数を用いた効率の良い高速結合演算処理技法が多く提案され,商用システムでも従来のソートマージ方式からハッシュ方式へアルゴリズムが移行しつつある。しかし,これらの結合演算処理技法の多くは,データが均等に分割できることを予め仮定した上での議論が多く,データが不均一な場合についての考察はほとんどない。また,ハッシュを用いたアルゴリズムが実際のデータベースマシン上で実装されている例もいまだわずかであり,報告されている例でも不均一なデータが用いられている場合のアルゴリズムに対する性能の検討は行われていない。我々は,関係データベース演算処理の性能向上を目指して,ハッシュによるクラスタリング機能をハードウェアとして実装した機能ディスクシステムの構築を行い,本システム上において大規模データに対するハッシュを用いた方式の性能評価を行っている。すでに一様分布のデータを用いて処理結果を測定し,ハッシュを用いた方式が大規模データに対して極めて有効であることを確認した。さらに拡張ウィスコンシンベンチマークを用いて20OMB程度の大規模データに対する性能評価を行い,ディスク1台,プロセッサ3台の機能ディスク・システムがディスク8台,プロセッサ17台のGAMMAとほぼ同じ処理性能であることを示し,機能ディスクシステムが非常に高し性能を持っていることを確認した。本報告ではハッシュアルゴリズムに対するデータの不均一性の影響について,機能ディスクシステム上で詳細な解析を行った結果について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16

不均一分布データに対するハッシュを用いた結合演算アルゴリズムの性能評価 : 機能ディスクシステムの場合

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