医療機関における情報ネットワークの構築

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近年、日本の老齢人口は増加の一途をたどっており、今後も増え続けることが予想される。高齢化が進めば有病者も増し、今後の医療に大きな影響を及ぼすこととなる。これまで、中〜大規模病院において"3時間待ちの3分診療"と言われるように、外来患者の待ち時間が大変長くかかっており、患者にとって大きな負担となっていた。今後患者数が増えればさらにその負担は増し、患者は満足な医療サービスを受けることが困難になる。医療を行う側にとっても、大きな問題である。原因のひとつとして、医療情報の管理、利用、伝達方法に問題があると考えられる。現在の医療情報は、カルテ、処方箋、X線、MRIなどの画像、各種検査結果、保険、会計データと増加しており、医療データを効率的に処理することが重要である。図1に、病院内情報ネットワークの概念図を示す。病院内のネットワーク化は待ち時間の短縮のみならず、病院と病院、医師と医師、医師と患者の間の情報の流通を円滑に行うことを可能にし、より質の高い医療サービスの提供が可能になると考えられる。本研究では中規模の総合病院を想定し、医療機関における情報ネットワークモデルの構築を目的とする。設計上不可欠な医療機関特有の問題点および対応について考察を行う。
1995-09-20

医療機関における情報ネットワークの構築

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