原因流れ図によるテストケース抽出技法

概要

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冗長でないテストケース抽出の一方式として「原因-結果グラフ技法」にプログラム言語の構文則を定義する構文流れ図(これを「原因流れ図」と呼ぶ)を提案し、事例として原因-結果グラフ技法の50%でテストケースを抽出できることを前回の論文で示した。「原因-結果グラフ技法」や「実験計画法を用いたテストケース抽出法」では決定木(decision tree)または決定表(decision table)をテスト項目抽出結果の表現形式としているため、扱う問題すなわちプログラム仕様のうち条件やCASE構造は表わし得るが処理の順序(逐次処理やループ処理)については定義できない。そこで決定木や決定表の中間表現として、原因流れ図を用いてプログラムの制御構造および処理の流れにおける各状態を記述し、決定表に変換する方式とした。本書では原因流れ図の記述方法の定義(BNFによる構文則)と決定表の作成方法について考察し、さらにテスト容易なプログラムの設計技法としても有力なことを示す。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15