動的処理バケット選択方式におけるZipf-like分布データに対する結合演算性能評価

概要

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関係データベースシステムにおいて、結合演算が他の演算に比べて処理負荷が重いことは知られており、特に大規模なデータベースを扱う場合にはネストループ方式やソートマージ方式では高速に演算処理を施すことができないことから、ハッシュ操作を用いた各種の結合演算処理方式が提案されてきた。このうち、我々の提案する『動的処理バケット選択方式』では、従来のGRACEハッシュ方式にハイブリッドハッシュ方式で採られている分割フェーズと結合フェーズのオーバーラップ処理機構を融合することで、データ分布が不均一な場合でもほとんど処理性能に影響を及ぼさないことが文献[3]等に示されている。これまでは、解析結果との比較が容易な三角分布を不均一分布例として取り上げてきたが、これは実在するデータベースに即した分布であるとは言い難い。これに対して本稿では、[4]の標準べンチマークで用いられるZipf-like分布による結合演算処理性能の評価結果について報告し、分割パケット数の決定方式についてまとめている。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15