知識工学の変電所操作手順自動作成への適用 : その3
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概要
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変電所設備の保守点検のための設備停止・使用を目的とした操作手順表の作成について報告する。この作業は、一連の開閉器操作の他に、設備機器の運用状態に応じた安全確認の指示、変電所が定める運用規則等、種々の経験的知識が必要である。コンピュータによる操作手順の自動作成を実現するために、我々は知識工学の観点からの研究を行い、標準的な一次変電所を対象として知識工学手法の適用可能性を検証している。知識ベースの構築には、変電所設備機器の構成と電気的接続関係を適切に表現する変電所モデル(フレームシステム)の設計と、変電所運転員の経験的知識を効率よく記述する規則表現(プロダクションシステム)、およびこれらの知識を総合して解を導く推論機構の開発が重要である。前回までの報告では、変電所モデルの構成法と、運転員が持つ経験則をメタ規則により体系化する方法について概論した。本稿では、この考え方に基づいて製作した、操作手順自動作成のためのエキスパートシステム(VIRGO)を紹介する。システムはオブジェクト指向言語KDLにより記述され、メソッド駆動方式がシステム設計における主導原理であることを解説する。最後にいくつかの実験結果を示し、我々の採用した知識表現手法が適正であったことを説明する。本システムはVAXステーションII/GPXによって試作された。
- 社団法人情報処理学会の論文
- 1988-09-12
著者
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