Candida kofuensis nov. sp.による37℃ pH3.5におけるn-パラフィンからの菌体生産
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概要
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n-パラフィンから酵母菌体の製造を工業的見地からみると高温培養および低pH培養が重要な条件であると考えられる. すなわち, 培養中に発生する膨大な培養熱の除去には, 培養温度と培養熱を除去するための冷却水との温度差が大きい程, 培養温度からみれば培養温度が高い程望ましい. 培養液のpHに関しては, 一般に細菌は低pHでは増殖し難いので低pHで培養出来れば培養中に細菌の汚染が少ないと考えられる. 著者等は, 培養温度に関しては酵母としては比較的高温である37℃, pHに関しては事実上細菌の汚染が防止されると判断したpH3.5を工業上の妥当な培養条件と考えた. Candida kofuensis MT-Y-8はn-パラフィン培地で37℃で良好に増殖するが, 至適培養pHは5.0以上であり, pH3.5では明らかに菌体収率が低下した. そこでジャーフアーメンターを使用してpH3.5に馴致培養したところ, 順次に菌体収率は増加し, やがてpH5.0の場合と同一の菌体収率が得られるようになった. この条件で培養した場合の菌体の粗蛋白含量は56.4%で, 30℃, pH5.0の場合は57.3%, 30℃, pH5.0で糖蜜培地の場合は58.9%であった.
- 社団法人日本生物工学会の論文
- 1974-12-25
著者
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上野 喜三郎
三井東圧化学株総合研究所
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浅井 義之
三井東圧化学株総合研究所
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亀谷 哲治
東北大・薬学部
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嶋田 正雄
三井東圧化学株総合研究所
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亀谷 哲治
東北大・薬
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上野 喜三郎
三井東圧化学株式会社総合研究所
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浅井 義之
三井東圧化学(株)中央研究所
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嶋田 正雄
三井東圧化学株式会社総合研究所
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