トドマツ, アカエゾマツ苗木の光合成速度に与える水ストレスと地温変動の影響
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概要
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トドマツ, アカエゾマツ苗木の光合成速度と木部圧ポテンシャル(P)の関係を6,7,9,10の各月に土壌を乾燥させながら調べ, 1〜45℃の地温や土壌凍結の影響をトドマツ苗木を中心に調べた。各実験とも光合成速度は同化袋内温度20℃, 照度30kluxで測定した。Pの最低値を結んだ光合成の限界線は葉の成熟過程の違いなどを反映して時期的に変化した。光合成におけるトドマツの乾燥耐性は7月が最も大きく, 10月が最も小さくなり, 9,10月は回避性が大きくなった。アカエゾマツの耐性は7,9月が6,10月より大きくなり, 回避性はトドマツほど顕著にならなかった。地温を平均3〜4℃/hrで30℃前後上下させると光合成はかなりの低下を示すが, Pの変化は小さく水ストレスが主因とは考えられない。1〜2℃/hrの地温変動は光合成にほとんど影響しなかった。土壌凍結による光合成の低下は水ストレスに起因し, 2回の土壌凍結により光合成が顕著なヒステリシスを示す場合とそうでない場合に分かれた。
- 日本森林学会の論文
- 1982-03-25
著者
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