カラマツ当年生枝の成分に関する研究(I) : 生長期のカラマツ葉中のケンフェロール-3-O-グルコシド
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概要
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生長期のカラマツ葉中には多くのフェノール性成分が存在するが, 主成分の一つは, UV, IR, マススペクトルおよび加水分解などの結果からケンフェロール-3-O-グルコシドと同定された。この配糖体のアグリコンであるケンフェロールは, インドール酢酸酸化酵素の補助因子として知られており, 次に示す実験結果によってこの配糖体とアグリコンが生理活性を有することが明らかである。アベナ伸長試験において, ケンフェロールと配糖体は, インドール酢酸無添加の場合は何の作用も示さないが, 1ppmのインドール酢酸を与えたときには10^<-5>M〜10^<-7>Mの範囲で伸長抑制作用を示した。アベナ水耕栽培において, ケンフェロールと配糖体は根の伸長を刺激した。上記の実験においては, ケンフェロールが配糖体よりも強い活性を示した。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1976-03-25
著者
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