上木の庇陰度とトドマツ造林木の凍害および生長との関係(会員研究発表講演)
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概要
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この研究は,上木の樹冠投影率で0.4〜0.5を示す大,中,小径木の点在する試験地でおこなわれたため,トドマツ造林木は程度のちがいはあっても,いずれも上木の保護をうけていることを,まず考慮しなければならないが,なお上木の径級配置,庇度などのちがいによって,造林木の凍害および生長にちがいが認められた。1. 上木の樹冠投影率が0.3以下の試験区では,年度によって,なおかなりの凍害が認められる。投影率0.6以上の試験区では,林業上問題となる凍害はほとんどない。2. 上木の点在するこの試験地では,凍害をうけるにもかかわらず,樹冠投影率の低い試験区で,かえって樹高,根元径が大きい。しかし主軸更代木が多くなることは問題である。枝張りについては現在までのところ,あまり大きなちがいは認められない。3. 中,小径木からなる上木でも凍害にたいする保護効果はあるが,造林木の生長はかなり阻害される。
- 北方森林学会の論文
- 1966-12-25
著者
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