Acacia mollissimaの育種学的研究(I) : 耐寒性個体の選拔
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概要
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1.1951年に植栽された極端に寒害の激しい試験地で, 1954年までに耐寒性個体を選出した。2.耐寒性は, 樹高や樹幹直径との間に正の相関を示すが, これはその個体の生理的活力による間接的相関であり, 本質的な遺伝的相関は少ないように思われる。3.耐寒性は種子筴の熟期と深い関係があることが考えられる。耐寒性の強い個体は種子筴の熟期の晩い固体が多い傾向がある。開花期との間にも同じ関係が見られるが, 種子筴の熟期は開花期の早晩性よりも鑑定がやさしい。4.A.mollissimaは急激な気温の低下でも, -3℃で2時間までは被害はなかつた。然し, -4℃で4時間ずつ, 連続2日急激に気温が低下した場合には被害が現われる。さらに, -6℃で2〜3時間ずつ, 隔日に2回冷えると被害は増加する。その後, -6℃で6時間曝らしても被害は増加しなかつた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1959-09-25
著者
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