苗木のヤング係数測定法の開発
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概要
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木材を構造材として用いる場合, ヤング係数や強度が重要な指標となる。強度はヤング係数と正の相関関係を有すること, ヤング係数は非破壊的に測定可能であることから, 集成材やトラス等の構造部材に国産材を広範に利用して行く方法として, ヤング係数の大きな立木を育てて行くことが考えられる。そこで, 苗木の段階でヤング係数を測定し, ヤング係数の値による選抜育種の可能性を探るため, 苗木のヤング係数測定法の開発を行った。すなわち, 苗木を苗床から掘り取り, 2点で支持し, 重りを載加することにより生ずるたわみから, 苗木のヤング係数を求めることができた。ヤング係数の大きなものは, 3年間と限られた期間ではあるが, 年月を経た後も大きい傾向にあることがわかった。また, 苗木のヤング係数と, 成長の因子である樹高および地際直径との関係をみると, 成長の悪い苗木の方が, ヤング係数が大きいことを示す結果が得られた。
- 日本森林学会の論文
- 1997-02-16
著者
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