天然林の成長予測 (II) : シミュレーションモデルによる長期予測
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概要
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本報告の目的は, 前報で提案した林分成長シミュレーションモデルFSD(Eeedback type Stand growth simulation model using Diameter transition probability)を用いて成長予測を行い, その結果を考察することにある。本報では, 東京大学北海道演習林内の3カ所のトドマツ主体の針広混交林分についてFSDによる成長予測の結果を検討し, 予測結果の安定性, 林分ごとの差異, 地位の違いによる差異について考察した。その結果, 予測結果には十分な安定性があること, 現在の林分構造の差異に応じて林分成長を予測できること, 地位の違いによる林分成長の差異を予測できることがわかった。これらの結果から, 林分の恒常性の有無を論じることが可能であり, フィードバック型のシミュレーションモデルは天然林施業法を研究する上で応用価値があると結論した。
- 日本森林学会の論文
- 1989-09-01
著者
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