不変情報を用いたリファクタリング支援(<特集>社会人学生論文)

概要

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リファクタリングはプログラムの可読性や保守性など, 非機能品質の改善を目的としたプログラム変換技術である.しかし, リファクタリングすべき箇所の特定や適切なリファクタリングパターンの選択に多くの労力が必要となるため, 実適用が非常に難しい状況になっている.本稿ではプログラム中から, 特定のリファクタリングパターンが適用可能なリファクタリング箇所を自動的に検出するための手法を提案し, その有効性を示す.提案手法はプログラムの不変情報を利用しているところに特徴がある.具体的には, プログラム中のある地点で一定の不変情報のパターンが成立するとき, "Remove Parameter", "Eliminate Return Value", "Separate Query from Modifier", "Encapsulate Downcast"のいずれかのリファクタリングパターンが適用可能であるという関係を利用する.さらに, これらのリファクタリングパターンに対応した不変情報パターンマッチングツールを開発した.最後に, 提案手法を実際のJavaプログラムに適用した結果, 多くのリファクタリング候補とリファクタリングパターンが自動検出され, これらはプログラムの開発者から有効なリファクタリングであると評価された.
一般社団法人情報処理学会の論文
2005-05-15